WBC2023 チェコ代表とはどんなチーム？　チェコの野球とは？

-

  1. チェコとはどんな国か？
  2. チェコの野球とは？
  3. チェコ代表の有名野球選手
  4. チェコ代表予想

1.チェコとはどんな国か？


　チェコ（正式名称：チェコ共和国）はヨーロッパのおよそ中央に位置する国家です。人口は約1070万人。面積は約7万9千平方キロメートル（東北地方に新潟県を足した面積と同じくらい）。かつてはチェコスロバキアいう国家でしたが1989年に革命が起こり、1993年にチェコとスロバキアに別れ現在のチェコ共和国となりました。


2.チェコの野球とは？

　チェコに野球が伝わったのは1920年頃です。しかし、第二次世界大戦で一度、野球はチェコから姿を消してしまいました。第二次世界大戦後は、徐々に野球をする人が増えていき、1963年にチェコスロバキア野球・ソフトボール連盟が設立されました。1989年に欧州野球連盟の正会員になりました。現在、チェコの野球人口は約7000人と言われています。2013年のWBC第３回大会からWBC大会に参加しており、2023年のWBC第５回大会において、念願の本戦参加を果たしました。

・チェコ野球リーグ
　　チェコにはチェコ・エクストラリーガと言う野球リーグが存在します。1993年に開始され
　、現在８チームが参加しています。2022シーズンは、ドラッシ・ブルノが22回目の優勝を
　果たしました。2022シーズンのMVPは、元中日ドラゴンズのファン・ハイメ選手です。

ドラッシ・ブルノの本拠地球場

・チェコ代表チーム
　　チェコ代表チームは世界ランキング15位です。これはヨーロッパだけで見ると２番目の順　　　　　　　
　位になります。（ヨーロッパ１位はオランダの世界ランキング7位。）第５回WBC予選では
　スペインに７−21で敗れるも、敗者復活戦でフランスに７−１、ドイツに８−４、スペインに
　３−１で勝利し本戦出場を決めました。

３.チェコ代表の有名野球選手

　エリック・ソガード（Eric Sogard）

　　アメリカ出身の元メジャーリーガー。メジャー通算551安打、センターとキャッチャー以
　外全てのポジションでメジャーの試合に出場したことがある（メイン守備位置はセカンド）
　。元々、アメリカ国籍であったが、2022年母親の母国チェコに帰化した。1986年５月22日
　生まれ。身長177.8cm。体重83.9kg。

　マーティン・シュナイダー（Martin Schneider）

　　チェコを代表する二刀流（ビッチャーとショート）のエース。第５回WBC予選では、ピッ
　チャーに専念。本戦出場を賭けたスペイン戦で先発投手として出場。７回途中１失点にまと
　め、チームを勝利へ導く。普段は、消防士をしながらチェコリーグでプレー。1986年3月4
　日生まれ。

　マルティン・セルヴェンカ（Martin Červenka）

　　チェコ代表のキャッチャー。元マイナーリーガー。マイナー通算617試合。2021年は３A
　でプレー。72試合に出場し、打率.183、本塁打7本、19打点を残した。本戦出場を賭けたス
　ペイン戦で４番キャッチャーとして先発出場。現在はチェコリーグのイーグルス・プラハに
　所属している。1992年8月３日生まれ。身長185.４cm。体重79.4kg。

４.チェコ代表予想

本戦メンバー30名

投手

ジェフ・バルト（トシェビーチ・ニュークリアズ（チェコリーグ））
フィリップ・チャプカ（オーステルハウト・ツインズ（オランダリーグ））
トーマス・ダフェク（イーグルス・プラハ（チェコリーグ））
ルーカス・エルコリ（コトラーカ・プラハ（チェコリーグ））
マイケル・コバラ（ジョージア工科大学）
デビット・ミーガン（ミラノ・ベースボール1946（イタリアリーグ））
マレク・ミナリク（テンポ・プラハ（チェコリーグ）
ヤン・ノバク（ソコル・フルボカー（チェコリーグ））
ダニエル・バディシャーク（チャールストンサザン大学）
オンドレイ・サトリア（アローズ・オストラヴァ（チェコリーグ））
マーティン・シュナイダー（ドラッシ・ブルノ（チェコリーグ））
ヤン・トメク（レーゲンスブルク・レギオネーレ（ドイツリーグ））
ジェイク・ラビノ・ビッツ（テンポ・プラハ（チェコリーグ））

捕手

マルティン・セルベンカ（イーグルス・プラハ（チェコリーグ））（元マイナー）
ダニエル・ヴァヴルシャ（ハイデンハイム・ハイデケッフェ（ドイツリーグ））（元マイナー）

内野手

ウィリー・エスカラ（サセックスカウンティ・マイナーズ（米独立））
ヤコブ・ハイテマー（ドラッシ・ブルノ（チェコリーグ））
ヤクブ・クビサ（アローズ・オストラヴァ（チェコリーグ））
ヴォイチェフ・メンシク（フロッシ・ブルノ（チェコリーグ））
ミラン・プロコップ（ドラッシ・ブルノ）
フィリップ・スモラ（テンポ・プラハ（チェコリーグ））
エリック・ソガード（元メジャーリーグ）
ペトル・ジーマ（イーグルス・プラハ（チェコリーグ））

外野手

マレク・クルップ（ノース・グリーンビル大学）
アルノシュト・デュボヴィ（ドラッシ・ブルノ（チェコリーグ））
ヤコブ・グレプル（アローズ・オストラヴァ）
マレク・クレジェリク（フロッシ・ブルノ（チェコリーグ））
マチェイ・メンシク（テクニカ・ブルノ（チェコリーグ））
マーティン・ムジーク（ソコル・フルボカー（チェコリーグ））

チェコ代表スターティングメンバー予想

WBC2023予選の結果や、公開されている情報を元に予想しました。

１番　ショート　ヴォイチェフ・メンシク（右投げ右打ち）
　　2022年シーズン　メジャー１A　159打数　34安打　打率.214　0本塁打　15盗塁

２番　ライト　マレク・クルップ
　　アメリカ、ノース・グリーンビル大学の現役大学生
　　2022年シーズン　ノースカロライナ州の大学リーグ　228打数　89安打　打率.390
　　OPS1.150　12本塁打

３番　セカンド　エリック・ソガード（右投げ左打ち）
　　メジャー通算551安打（2021年シーズンまでメジャー）
　　2022年シーズンは無所属

４番　キャッチャー　マルティン・セルヴェンカ（右投げ右打ち）
　　マイナー通算617試合（2021年シーズンまでマイナー）
　　2022年シーズン　チェコリーグ　151打数　64安打（最多安打）　打率.424　
　　15本塁打（本塁打王）　WBC予選のドイツ戦で2本塁打

５番　レフト　マチェイ・メンシク（右投げ右打ち）
　　2022年シーズン　チェコリーグ　73打数　30安打　打率.411　7本塁打

６番　DH　ペトル・ジーマ（右投げ右打ち）
　　2022年シーズン　チェコリーグ　151打数　39安打　打率.258　3本塁打

７番　ファースト　マーティン・ムジーク（右投げ右打ち）
　　2022年シーズン　チェコリーグ　67打数　24安打　打率.358　6本塁打　

８番　センター　アルノシュト・デュボヴィ（右投げ右打ち）
　　2022年シーズン　チェコリーグ　166打数　62安打　打率.373　2本塁打

９番　サード　フィリップ・スモラ（右投げ左打ち）
　　2022年シーズン　チェコリーグ　137打数　43安打　打率.314　10本塁打

先発投手　マーティン・シュナイダー（右投げ右打ち）
　　2022年シーズン　チェコリーグ　10登板（0先発）１勝０敗　19イニング　防御率1.42

その他のメイン投手

先発投手　ルカーシュ・エルコリ（左投げ右打ち）
　　2022年シーズン　チェコリーグ　16登板　７勝２敗　98.1イニング　防御率2.29
　　104奪三振

先発投手　ダニエル・パディシャーク（右投げ右打ち）
　　アメリカ、チャールストン・サザン大学の現役大学生
　　2022年シーズン　アメリカ大学リーグ　20登板（7先発）1勝４敗　防御率5.93

中継ぎ投手　フィリップ・チャプカ（右投げ右打ち）
　　2022年シーズン　チェコリーグ　17登板　11勝３敗　101.1イニング　防御率3.73
　　106奪三振

中継ぎ投手　オンドジェイ・サトリア（右投げ右打ち）
　　2022年シーズン　チェコリーグ　16登板　３勝５敗２セーブ　80.2イニング　
　　防御率3.57

中継ぎ投手　マレク・ミナリク（右投げ右打ち）
　　2022年シーズン　チェコリーグ　11登板　４勝３敗　39.2イニング　防御率3.63　
　　52奪三振

編集後記

チェコ代表は、今回が初めてのWBC本戦進出です。今大会で本戦初勝利を挙げられるかどうかに注目です。一次予選の中国戦なら、勝つ可能性が十分にあるのではないかと思います。
　　
出典
WBC予選大会の成績・メジャーリーグ（マイナーを含む）での成績はhttps://www.mlb.com/から。
チェコリーグの成績はhttps://extraliga.baseball.cz/から。
ノース・グリーンビル大学での成績はhttps://nguathletics.com/sports/baseball/stats/?path=baseballから。
チャールストン・サザン大学での成績はhttps://www.csusports.com/sports/baseball/stats/2022?path=baseballから。

コメント

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

エリック・シムの経歴・球歴は？　エリック・シムって誰？

-
　今回は、バウアー選手のYouTubeチャンネルに出演しているエリック・シム（Eric・Sim）さんの経歴・球歴などをご紹介していきたいと思います。 NEW BANDIT MERCH LFG •JUCO CROWN SHIRT (BLACK & GOLD) REP THE GEAR FOR THE PEOPLE LFG Link https://t.co/svu3mYtZUI pic.twitter.com/Ef1Shows45 — KingofJUCO (@KingofJUCO) March 28, 2023 名前：エリック・シム（Eric・Sim） 出身地：韓国・釜山 年齢：34歳（1989年1月３日） 出身大学：サウスフロリダ大学（アメリカ） ポジション：キャッチャー、ピッチャー（右投げ右打ち） 所属していたプロ野球チーム：サンフランシスコ・ジャイアンツ傘下マイナー、オーガスタ・グリーンジャケッツ（米独立）、ウィニペグ・ゴールドアイズ（米独立） 現在の職業：ユーチューバー 　 エリック・シムさんは1989年に韓国の釜山で生まれ、アメリカのサウスフロリダ大学から2010年のMLBドラフトでサンフランシスコ・ジャイアンツから27巡目で指名を受け入団しました。2010年から2014年までは キャッチャーとしてマイナーリーグの試合に出場し、マイナー通算208試合に出場、679打数156安打、12本塁打、打率.230、OPS.655の成績を残しました。 2014年の途中から投手に転向し、マイナーリーグの試合に2014年〜2015年の2年間で通算28試合に救援登板して、3ホールド1セーブを記録しました。 しかし、2015年のオフに自由契約となり、2016年はアメリカの独立リーグで7試合に登板しましたが1年で自由契約となってしまいました。 　その後、エリック・シムさんは、YouTubeの個人チャンネルへ2019年9月に初めて動画を投稿し、現在（4月20日時点）は登録者約26万人の野球系ユーチューバーとして活躍しています。また、バウアー選手がプロデュースしている「MOMENTUM」というYouTubeチャンネルや、バウアー選手の個人チャンネルにも出演し、バウアー選手の練習相手をしていました。現在もトレーニングを続けているため、野球の実力は高く、ピッチング動画では9
続きを読む

DeNAベイスターズ2023年開幕スタメン予想

-
1番　ショート　林琢真 　OP戦　54打数　16安打　3打点　4盗塁　打率.296　OPS.680 2番　センター　神里和毅 　OP戦　26打数　5安打　3打点　打率.192　OPS.651 3番　ファースト　佐野恵太 　OP戦　53打数　14安打　2打点　打率.264　OPS.594 4番　セカンド　牧秀悟 　OP戦出場無し 5番　レフト　楠本泰史 　OP戦　39打数　11安打　1本塁打　5打点　1盗塁　打率.282　OPS.727 6番　ライト　関根大気 　OP戦　22打数　6安打　1打点　2盗塁　打率.273　OPS.668 7番　サード　京田陽太 　OP戦　25打数　4安打　1打点　打率.160　OPS.450 8番　キャッチャー　戸柱恭孝 　OP戦　20打数　4安打　1打点　打率.200　OPS.438 9番　ピッチャー　石田健太 　OP戦　3登板　1勝1敗　15イニング　17奪三振　７失点　防御率3.00 　開幕戦の先発投手は、既に発表されている石田選手。野手に関しては、開幕戦の相手投手が青柳晃洋選手なので、牧選手以外左打者を並べてくると予想しました。青柳選手は昨年、右打者に対して被打率.163、被OPS.410なのに対し、左打者には被打率.241、被OPS.622と右打者と比べて左打者によく打たれています。なので、昨年青柳選手に対して４割越えの打率を残した牧選手以外左打者を並べると思います。その中で、2年連続で青柳選手に対して３割以上の打率を残している神里選手が2番に入ると予想しました。キャッチャーは石田選手のOP戦最終登板の試合に先発マスクを被った戸柱選手が先発キャッチャーに選ばれると予想しました。
続きを読む

メジャーリーグ現役選手通算本塁打数ランキングTOP10

-
イメージ
※通算成績、年齢、所属チームは2023年シーズン開幕前時点。 1位　ミゲル・カブレラ（デトロイト・タイガース） 　首位打者4回、本塁打王2回、打点王2回、シーズンMVP2回。現役選手でただ一人、三冠王を達成したことがあるバッター。 ベネズエラ出身MLB選手最多通算安打記録保持者。WBCベネズエラ代表にも５大会連続で選出されているレジェンド選手。今シーズン限りでの引退を表明している。 2位　ネルソン・クルーズ（サンディエゴ・パドレス） 本塁打王1回、打点王1回。昨年2000本安打を達成したレジェンド選手。ドミニカ共和国代表のGMも行っている。近年は、衰えの影響でほぼDHでの出場となっている。 3位　ジャンカルロ・スタントン（ニューヨーク・ヤンキース） 　本塁打王2回、打点王1回、シーズンMVP1回。メジャーでもトップクラスのパワーを持つ強打者。MLBのスタットキャスト（レーダーなどでデータ解析をするツール）史上最速の約199キロの打球速度を計測したことがある。学生時代はアメリカンフットボールとバスケットボールでも活躍していた。 4位　マイク・トラウト（ロサンゼルス・エンゼルス） 　打点王1回、盗塁王1回、新人王（2012年）、シーズンMVP3回。MVP3回・オールスター選出10回の現役最強選手。足も速く、通算200盗塁を達成している。また、外野守備のレベルも高く、エンゼルスでは主にセンターで試合に出場している。2019年には、当時の北米スポーツ史上最高額となる12年総額4億2650万ドル（当時約472億円）の契約を結んだ。 5位　ジョーイ・ボット（シンシナティ・レッズ） 　シーズンMVP1回。選球眼が良く、通算7度最高出塁率に輝いたことがある。広角に長打を放つバッティングで好成績を残している。メジャーリーグでは珍しく入団からレッズ一筋でプレーしている。 6位　エバン・ロンゴリア（アリゾナ・ダイヤモンドバックス） 　新人王（2008年）。2006年のMLBドラフト1巡目（全体3位）でレイズに指名されプロ入り。打撃タイトルを獲得したことは無いが、コンスタントに打ち続けて本塁打数を積み重ねてきた。 7位　ポール・ゴールドシュミット（セントルイス・カージナルス） 　本塁打王1回、打点王1回、シーズンMVP1回。2022年にナ・リーグMVPを獲得した強打者。愛称はゴー
続きを読む